ぎっくり腰になったことありますか?
なったことがない人にとっては、たいしたことがないと思われがちなんですが、あれって実はすごく大変なんです。
今日はぎっくり腰について書いてみたいと思います。
もくじ
つい最近のこと
離婚して不便になったことのひとつに、「重いものを夫に運んでもらえない」ということがあります。
引越しの時も大変でしたし、お米、飲み物、洗剤など、生活の中で重いものを運ばなくてはならないことが、こんなにあったんだなと、離婚してあらためて気づきました。
この前お米やらペットボトルの飲み物やら、たくさん買い物をして、マンションの駐車場から部屋まで運んだんですね。家でお米を収納場所に持って行こうとした時、腰に違和感を感じました。
それとともに、頭の中で「リング」の主題歌が…
「きっとくるーきっとくるー」
この腰の違和感は、ぎっくり腰の前触れなんです。
私は以前ぎっくり腰をやったことがあり、ぎっくり腰の怖さをイヤというほど知っています。
あれはですね、本当に(貞子より)恐ろしいものなんですよ。
前触れを無視して無理をすると、ぎっくり腰になります。
私はすぐさま、運びかけの米を床に放置しました。
その後数日間は最低限の家事だけして、無理をせず過ごすことで、今回はひどいぎっくり腰になることを回避できました。
今日は、とくにワンオペ家事・育児が通常状態の母子家庭にとってはとくに怖い、ぎっくり腰について、書いてみることにします。
ぎっくり腰ってどんな痛み?
よくぎっくり腰の痛みは「電気が走るような」と表現されていますが、私の場合は、神経を、ギターの弦のように弾かれる感じといったらいいんでしょうか。
ズキン、ズキン…
キリキリ…
ではなく、ビリビリでもないんですよね。
なんか、ビーン!て感じです。
切り傷、腹痛、打撲、筋肉痛…いろんな痛みがありますが、それとは違います。よくある、筋肉痛に似た腰痛とも違います。ぎっくり腰の場合は、もっと急激で鋭くて強い痛みです。
痛みの程度についてですが、ちょっとした腹痛や筋肉痛なら、我慢して日常生活を送ることも可能な場合がありますよね。ぎっくり腰の場合はそうではなく、耐え難い、次にその痛みが来ることがとても怖くなるような強い痛みです。
痛み自体は一瞬ですが、その残響みたいな痛みが続きます。
うまい表現が思い浮かびませんが、背中の真ん中より少し下あたりの1点から、鋭くて直接的な痛みが放射状に広がるんです。
ぎっくり腰になって1日~2日の間というものは、寝ていても痛みと闘うことになります。
ぎっくり腰になったらどうするか
まずは安静にしましょう。
といっても、ぎっくり腰になるとその場に倒れて、そこから起き上がったり這って移動するのも困難になることがあります。
家族がいれば、手を貸してもらって、とりあえずベッドか布団かソファーに寝ましょう。
このとき、
- 寝る場所に、携帯電話を持っていきましょう。
- 寝る場所を選べる場合は、トイレに行きやすい場所にしましょう。
家族が家にいない時は、自力でなんとか布団に寝ることができるか、トイレに行くことができるか、考えてみましょう。
それが無理だったら、知人に助けを求めるか、それもできなければ、数日その場に倒れているわけにもいかないので、救急車を呼ぶのもやむをえないと思います。
ただし、電話が遠くにあるというときは、やはり電話のところまでなんとか自力で行かなくてはいけないのですが。
ぎっくり腰は何日で治る?
私は医者ではありませんので、自分の体験しか書けませんが、ネットで調べたところでは、ぎっくり腰は1週間ほどで治るという情報が多いようです。
後ほど、私の体験から、ぎっくり腰になってからの日数ごとの経過を書きます。
これからのことを考えてみよう
さて、布団やベッドになんとか横になることができたら、次にするべきことがあります。
ぎっくり腰になってしまうと、最初の2日間ほどは、布団とトイレの往復しかできなくなる場合が多いです。
「安静にしましょう」とさっき書きましたが、むしろ安静にしかできない状態。
仕事に行くことはできませんので、職場に「ぎっくり腰になったのでお休みします」と電話しましょう。
ぎっくり腰で仕事を何日休めばいいの?
1週間は休みたいところです。
どうしてもそんなに休むと言い出しにくい職場の場合は、とりあえず3日休ませてもらいましょう。
「3日休んだ後、様子を見て出勤できそうならします」ということで、その場はしのぎましょう。
職場に電話をした後にすること
職場に電話をした後、次のことをどうするか考えてみましょう。
- 一日数回トイレに行く
- 買い物に行けない数日分の食料を調達する
- 子供がいる場合は子供の世話をどうするか
これを考えることが必要です。
両親、兄弟、友人など、家族や知人が助けてくれる場合は、お願いしましょう。
それが無理な場合は、自力でなんとかできるかどうか考えなくてはなりません。
食材はネット注文でその日のうちに宅配してもらえるネットスーパーも今はあります。ただその場合も、配達時に玄関先で対応する必要があるので、それができるかどうか。
一人暮らしとか、家族が家にいないことが多いといった家庭では、普段から簡単に食べられるものを買い置きしておくといいでしょうね。
寝てるだけですが、水分と適度な栄養分は摂らないと、夏場は熱中症も怖いです。
3~4日目ぐらいから、起き上がって軽い活動はできるようになります。最初の3日を乗り切れれば、あとはなんとかなると思います。
どうしようもない場合、家事代行サービスを利用するという手も。
「子供に食べさせるための買い物と食事の用意だけ、3日間」など、家事代行サービスにお願いできれば、あとはなんとか乗り切れる、というケースも多いかと思います。
動けるようになったら病院へ
ぎっくり腰になると、症状がひどい間は、病院に行くことすらできない状態になりますし、症状が軽くなってくると、病院に行くほどでもないかな?と思えてくるんです。
だから結局病院に行かずにすませてしまう人も多いようです。周りの人に聞いた話ではそういう人がほとんどですし、私もそうでした。
ただ、腰痛になりやすいことが気になっているとか、数日安静にしても思うように痛みが引かないといった場合は、病院に行くのもいいと思います。
ぎっくり腰は何科を受診するの?
ぎっくり腰で受診するとしたら、「整形外科」に行きましょう。
ぎっくり腰はくり返す?癖になる?
ぎっくり腰は、一度発症すると、2度、3度…と繰り返すと、よく聞きますが、本当なんでしょうか。
私の周囲では、やはり一度ぎっくり腰になった人は、その後何度も繰り返しているという話が多いです。
姿勢、筋肉のつき方、仕事や生活での腰への負担の度合いなど改善することで、ぎっくり腰予防するようにしたいですね。
私のぎっくり腰体験談
ぎっくり腰になった時とその直後
まだ離婚する前でしたが、夫は出張でいなかった時のことでした。
前の晩寝る前に、ベッドで、腰に負担がかかる姿勢で本を読んでいたんです。おもしろい本で、つい長時間、たぶん2~3時間読んでいたと思います。
その夜眠って、朝目が覚めました。
布団を直そうとして、ベッドの横で背中をそらして手を伸ばしたら…
身体が「カクン」と真ん中から二つに折れたような感覚とともに、横に倒れました。
その瞬間、痛みは感じなかった気がするんです。
「火傷するほど熱いものに手を触れた瞬間、「熱い」と感じる前に手を離す」という反射反応が、人にはあるといいます。危険から身を守るための本能的な行動です。
なんとなくですが、腰が「カクン」となった時、「痛い」と感じる前に、倒れたような気がするんですよね。思い違いかもしれませんが、そんなふうに記憶しています。
背骨が折れたのかと思いました。
起き上がろうとしましたが、ちょっとでも体を動かそうとすると、今まで感じたことがないような非常にイヤな、耐え難い痛みが起こって、動くことができませんでした。
動いたら、死ぬ。
本気でそう思いました。
当時小学校5年生だった子供が隣りの部屋で寝ていたので、何度も名前を呼びましたが、起きません。
しょうがないので、子供が起きる気配がするまで倒れたまま待っていました。学校がある日だったので、もうすぐ起きるということはわかっていたんです。
ようやく子供が起きた気配がしたので、また名前を呼びました。
子供は、ドアをあけて私が床に倒れているのを見て、びっくりしたようです。
子「なにやってんの?」
私「たおれてます…」
子「だよねー。えー? どうしたらいいの?」
私「ベッドに…ねたい…」
子供が、手を貸して私を起こしてくれようとしましたが、ちょっと動くだけで激痛が走るので、ベッドのすぐ横に倒れている状態から、ベッドに寝るまでがとにかく大変でした。
子供に、パンと、のむヨーグルトなど何か食べて学校に行くよう言いました。子供がある程度大きくて、朝食を食べて着替えて学校に行くぐらいのことは自力でできる年だったのでまだ助かりました。これがもっと小さい子供だったら、本当にどうしたらいいか困っただろうと思います。
そうやって子供を学校に行かせてから、考えました。
私の体、どうなっちゃったんだろう?
そしてググりました(笑)
で、これはたぶんぎっくり腰だろうなと、目星がつきました。数日間安静にすれば快方に向かうらしい。
でも、そうじゃないかもしれない、とも思いました。もっと悪い病気かもしれない、と。
腰痛がサインとなる病気を調べていると「子宮がん」というものが出てきて、もしかして自分は子宮がんではなかろうかという疑惑に取りつかれ、「子宮がん」について調べまくっては不安を増大させて数時間をすごしました。
その間、寝返りを打とうとすると激痛、動かなくても痛いという、かなりつらい状況で。
そうこうしているうちに、トイレに行きたくなってきました。
「わたし、一人でトイレに行けるだろうか」という不安に襲われたのは、たぶん5歳の時以来です。
起き上がろうと、身体を1センチ動かしただけで、激痛が走ります。
いろいろと体勢を変えて、手の置き方、身体の角度などを工夫して、なんとか、やっと、ベッドの横に立ち上がることができました。ここまでに何度も激痛が起こってはおさまるのを待ち…を繰り返して、もうヘトヘトです。
これでトイレまで歩いて行けるんだろうか、と思ったんですが、立ち上がってしまえば、あとは案外歩くことはできるんです。
そしてトイレにある手すり、あれのありがたみがものすごくわかりました。
たった1本の棒が壁についているだけで、トイレの便座に座ったり、そこから立ち上がったりするときに、どれだけ腰の負担が軽くなることか。
難関の「トイレに行く」ミッションをこなした私は、やっとベッドに戻りました。
その後は、なるべく痛くない姿勢を探して、子宮がんについてネット検索しまくって一日が終わりました。
夕方に夫が帰ってきたので、買い物と夕食の準備、翌日の朝食の用意も夫にやってもらいました。
私はトイレの回数を多くしたくなかったので、ウィダーインゼリーとかおにぎりとか、少しだけ食べて、あとは激痛と子宮がん疑惑との戦いに疲れて果てて寝る、という感じのぎっくり腰1日目でした。
ぎっくり腰になった後の日数ごとの経過
1日目
- ぎっくり腰で倒れる。
- 布団に移動して寝るまでが困難。
- 寝ていても痛みが続く。
- ぎっくり腰なのか他のもっと悪い病気なのかわからず不安。
- 寝返りを打とうとしたり起き上がろうとしたりすると激痛。
- トイレに行けるかどうかが大問題。
- 食事はウィダーインゼリーを家族に持ってきてもらいベッドで飲む。
- 痛み止めの薬(バファリンとか)とコルセットを調達できると吉。(私はその時は思いつかなかった)
2日目
- 寝ているだけで続いていた痛みは少なくなってくる。
- 寝返り、起き上がろうとした時の激痛は昨日と同様ある。
- 不安だがしょうがないのでとりあえず寝る。
3日目
- 寝ているだけで痛いという状態はなくなる。
- 他の悪い病気ではなくぎっくり腰だとほぼ自分で確信し、快方に向かっていることもわかるので気持ちはラクになる。
- 寝返り、起き上がろうとした時の激痛も、昨日よりは弱くなっている。
- 腰をかばって動くことに慣れてくるので、激痛に見舞われる回数が減る。
- 寝ているのがちょっと退屈になってくる。
4日目
- 痛みがさらに引いてくる。
- 少し起きて動く余裕が出てくる。トイレに行った後、台所で食べ物を物色したりとか。
- 1時間も起きていると、腰に負担がかかってくるので、また寝る。
- たいくつなのでスマホで動画やゲームざんまい。
- 痛みさえひけば、見た目に体調が悪く見えないらしく、サボってるだけと家族に思われてちょっとつらい。
5日目~7日目
- 起きて活動できる時間が日に日に伸びてくる。
- 外出するのはまだ不安。
ぎっくり腰でこんな時どうする?
ぎっくり腰で特に困ったのは、こんなことでした。
くしゃみが出る!
ぎっくり腰の時にくしゃみや咳が出たりすると、本当に死ぬかと思うほどの激痛が走ります。
ぎっくり腰になると、笑うだけでも激痛ってこともあります。
「知らなかった…笑うって、こんなにも腰を使うことだったんだ…」
と、イヤというほど思い知ってしまうほどに…
笑うようなことを避けることはできるかもしれませんが、くしゃみや咳は、避けようと思って避けられるものではないのがつらいところです。
くしゃみが出そうになった時は、鼻をつまんで必死にこらえてましたね。
トイレに行くのがつらい!
これが、ぎっくり腰の時の大問題ですよね。
這っていけばいいと思われるかもしれませんが、「這う」という動作は、下手すると立って歩く以上に腰を使うみたいで、ぎっくり腰の時には難しかったりするんです。
立ち上がるのは、それまでは大変なんですが、一度立ち上がってしまえば、あとは案外トイレまで歩いていくことができるんです。
起き上がる時、身体を支えるための台を、布団やベッドのそばにおいておくといいです。
あとは、しびんを用意しておくとか…うーん…
ぎっくり腰の予防
最後に、ぎっくり腰の再発の予防方法についてです。
ぎっくり腰の予防のためには、こんなことを心がけるといいようです。
- 姿勢をよくする
- 身体を支えるための筋肉をつける
適度な運動をして、自然なコルセットの役割をする筋肉をつけることが、ぎっくり腰の予防に大切なんだそうです。
私はこの記事を書きながら、そういえばこのごろ運動不足だなと反省しているところです。
ウォーキングやストレッチなど、再開しなきゃな…
と書いてるだけじゃなくて、行動しないと!ですね。今からウォーキング行ってきます!
みなさんも、ぎっくり腰にはくれぐれも気を付けてくださいね。