離婚に至るまでのプロセスは、人によってさまざまだと思います。
離婚した方の中にも、せっかく縁あって一緒になった二人なのに、別れるという選択肢しかないのかなと一度は迷われた方も少なくはないでしょう。
後は、ただ付き合っているという関係とは違って結婚というのは家族や親戚なども巻き込み、「家と家」の繋がりが生じてきます。
また法律で夫婦と決められてしまうという事で、社会的にも夫婦という立場になり、ある種の責任が生じるようになります。
そういう環境の中で、「離婚」という行為を実行しようとしたとき、付き合っていた時のように「気持ちが離れたから別れましょう」という状態とはかなり違う状況が発生するのです。
そこで今回は、離婚をするメリットデメリットについて考えてみましょう。
もくじ
離婚をするメリット
精神的な辛さから解放される
結婚前は気づかなかったちょっとした生活習慣の違いや価値観の相違。
それを相手に伝える時の言い方一つでもカチンとしたり。
そして一つ気になるところが出てくると不思議なことに次々と気になることが膨らんでくるものです。
離婚をする直前にはもう顔を見るのも嫌になるぐらい相手に対して嫌悪感を抱くパターンもあるでしょう。
そういう風に感じてしまったら、もう生理的に受け付けないという感覚に近いですから一緒に生活をするのはかなりの精神苦と言えます。
離婚をするということはその状態から解放されるわけですから、その点ではスッキリしますね。
肉体的な苦痛から解放される
ドメスティックバイオレンスなどにより、相手からの直接的な暴力を受けている場合はもってのほかですが、それでなくても家事の負担などで体力的に負担を感じる場合もあるでしょう。
一人暮らしの時は自分の事だけをしていれば済んでいたのに、結婚したらやることが増えてしまった。
または、一人暮らしの時は疲れている時は家事をサボることも自由だったのに、結婚したら相手のリズムに合わせることが増えて自分のペースが保てなくなった。
子供が居たら子供の分は仕方がないけど、夫の分の家事は負担に感じてしまう。
なども肉体的な苦痛と言えそうです。
相手側から派生する人間関係から解放される
結婚をすると、自分たちだけの問題ではなくなります。
親戚や家族づきあいが始まり、年末年始やお盆、冠婚葬祭などの行事もありますし、年間のスケジュールや出費の計画などもこういったお付き合いを含めて考えなければいけません。
また、夫婦は仲良くしていたとしても相手の親との関係が上手くいってない場合は、当人同士の付き合いにも段々雲行きが怪しくなってくるのが一般的な流れになっています。
結婚相手と自分の親や親戚との橋渡しをするのが2つの家族がうまくやっていく秘訣だと思いますが、面倒がってやってくれないという話もよく聞きます。
そういったちょっとしたこと、当人同士の事ではないことでも、気遣いが感じられなかったり、誠意がないと思ったりすることから相手に不信感が芽生えたりするものです。
離婚をするデメリット
経済的な不安
付き合っている二人が同棲をするきっかけと言うのは、ずっと一緒に居たいからというのもありますが、二人で済んだ方が家賃が安くなるからという実情に即したものも割合としては多そうです。
ただ、同棲の時は狭くても一緒に住めればいいと思っているでしょうが、結婚となるとそうもいきません。
将来の事も考え多少広めの家を用意することが多いでしょう。
二人で働いていればこの家賃、またはローンでも大丈夫だよね、という計画で人生設計を作っていた場合もあるかと思います。
離婚するとなると、どちらかが引っ越しをしなければならなくなったり、持ち家を処分してどちらも引っ越しをしなければならなくなったり、お互いにかなりの出費がかさむでしょう。
また、結婚や出産と同時に女性側が仕事を辞めていた場合は、離婚した途端に生活費の心配をする必要が生じてきます。
社会的な評価
一昔前のように、「結婚をしたら一人前」なんていう評価はされないとは思いますが、離婚した場合には、「あの人はバツイチ(離婚した人)」というレッテルは付いて回るものです。
もちろん今や、離婚はそんなに珍しいことではありませんが、なんとなくネガティブなイメージを払拭しきれないということもまだ今の日本社会ではあるでしょう。
実際にはどうかわかりませんが、企業によっては、そういったことが原因で正当に自分の業績を評価されないということもあるかもしれません。
また、子供の「お受験」等にも両親が揃っている方がいいという条件は表立った記述はなくとも隠れた常識になっている学校もあるようです。
人間関係への不安感
お互いに好きになって、何年かお付き合いをして、この人とならと結婚を決めた人が、結婚後には、「思っていたような人じゃなかった」「こんな人だったなんて信じられない」と相手を責める感情もあると思います。
それと同時に、「自分は人を見る目がないんじゃないか」「こんなことでは今後は誰とも結婚出来ないのではないか」と言うように自分を責めるような気持ちも生じてしまう人もいるでしょう。
人間関係においてはどちらか一方だけが悪いというのは、一部の特殊な例を除いてはそうそうないことなのですが、離婚を経験した人の中にはその後の人間関係において不安を抱える人もいるようです。